A.リトルリーグは、子供たちの体を守るための健康面や安全面、また、より多くの選手が活躍できるような育成面を考慮された様々なルールがあります。
主なリトルリーグ特有のルールは以下のようなものがあります。
◎グランドサイズ
ダイヤモンドのサイズ(投球間、塁間)は、成人ソフトボールと同じ大きさとなっています。
また、外野フェンスを必ず設けることとなっており、オーバーフェンスのホームラン等の醍醐味があります。
(参考)
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リトルリーグ
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学童軟式
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小学生ソフト
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投手と本塁間
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14.02m
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16.0m
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10.67m
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塁間
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18.29m
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23.0m
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16.76m
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本塁外野フェンス間
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61m~68.5m
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フリー
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53.3m~61.0m
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◎イニング
リトルリーグのイニングは6回です。なお、延長戦はオフィシャルルールではアメリカらしく無制限となっておりますが、日本国内の大会では大会毎に延長戦に関するルールが設けられていることもあります。また、コールドゲームは、4回以降10点差がオフィシャルルールです。
◎ランナーの離塁(リード)
リトルリーグでは、ランナーのリードは認められておりません。(正式には、投手の投球がホームベースへ到達するまでは離塁(リード)は認められない。)
そのため、ピッチャーはランナーを必要以上に気にすることなく全力で投球でき、ピッチャーとバッターの力勝負もリトルリーグの見どころの一つで、ピッチャー、バッターの個々の力量の向上に重点が置かれています。
また、けん制等もないことから非常にスピーディーな試合展開となります。
◎投手の変化球
リトルリーグでは変化球の投球を禁止されておりません。投げることさえできればどんな変化球でもOKです。
これは、リトルリーグ国際本部が長年にわたり投手の肩肘の故障と変化球の投球に関する関連性を調査してきましたが、変化球の投球が投手の肩肘の故障の関連性が極めて低いことが確認されての結果を受けて変化球の投球が認められています。
なお、アメリカ国内の様々な機関でも同様の調査が実施され、同じく変化球の投球と投手の故障の関連性は極めて低く、投手の故障は投球過多(投げ過ぎ)が最大の原因であることが報告されています。これらの報告から、リトルリーグでは投手の投球数制限のルールが適用されています。
日本国内では、「変化球を投げると肩肘を故障する」と言われることもありますが、投手や子供に対する肩肘の健康管理に厳しいアメリカの研究や、これまでの指導経験からも変化球と肩肘の故障の直接的な影響は低いものと感じております。
◎投手の年齢別投球数制限と休養日数
・年齢別投球数
11歳以上は1日85球まで
10歳以下は1日75球まで
・休養日数
1日に66球以上の投球をした場合、4日間の休息が必要
1日に51~65球の投球をした場合、3日間の休息が必要
1日に36~50球の投球をした場合、2日間の休息が必要
1日に21~35球の投球をした場合、1日間の休息が必要
1日に1~20球の投球をした場合、休息日は必要ない
※また、選手は同一日の再登板は認められない。
(同一試合で一旦降板後の再登板やダブルヘッダーの二試合目での登板はできない。)
◎再出場(リエントリー)と全員出場義務・スペシャルピンチランナー
リトルリーグでは、一旦ベンチに下がった後も再出場(リエントリー)することができるルールとなっています。また、公式戦では、試合に登録した選手は全員が出場しなければならないというルールや、スペシャルピンチランナーと言って、試合に出場していない控え選手が代走(ピンチランナー)として1イニングに1回まで何度でも出場できるというルールが設けられています。
いずれのルールも子供たちに多くの機会を与え選手を育成していくという精神に基づいたルールで選手が活躍する場が多く設けられています。
なお、2011年に当リーグが出場したリトルリーグワールドシリーズ(世界大会)では、当リーグの足の速い選手がスペシャルピンチランナーとして再三試合に出場し、同年のワールドシリーズで最多得点を記録し大活躍したということもありました。